中古レコード屋に行くと欲しいと思ったレコードが値段違いで何枚もある。初めて中古レコード屋に行った人は何が違ってその金額差があるのか分からないと思う。しかも色んなワードが出てくるので余計に分からなくなる。なので今回はそれらの基本的なことについて書いてみる。
・どんな理由で値段に差があるのか。
・何を選べばいいか。
先に結論をまとめるとこうだ。
ジャケット・盤質が綺麗→高い
ジャケット・盤質が汚い→安い
帯・ライナー・付属品あり→高い
帯・ライナー・付属品なし→安い
レア度高い→高い
レア度低い→安い
番外編 : 赤盤
番外編 : シングル盤のセンターホールの有無
なお、レコード特有のマトリックス番号やスタンパーについてはとりあえず抜きにした。あれはもう一歩踏み込んだ内容になるので今回は除外した。初めて中古レコード屋に行く人はそんなに気にしなくていい。たしかにマト番はレコードの醍醐味ではあるのだが、あくまで「初めて中古レコード屋に行く。」「これから行こうと思っている。」が前提なのでご容赦願いたい。
(すごくざっくり説明すると、マト番は値札にMAT 1/1やMAT 2/3などと書いてあるやつだ。基本的に若い番号が良いとされる。ここの数字が違うと曲のミックスが違うのだが、音質にこだわる人が気にするポイントなので、まずは気にする必要ない。)
さっそくいってみよう。
ジャケット・盤質が綺麗 or 汚い
これはイメージしやすいだろう。当然両方とも綺麗な方が高い。
ただ、ここでキモなのは一方が綺麗でも、もう一方が汚いと値段が下がるということだ。
具体的に言うと、盤質が良くてもジャケット不良のせいで安くなり、逆にジャケットが綺麗でも盤質がダメだとそれもまた安く買える。なので音楽が聴ければヨシ or ジャケットが綺麗ならヨシ、とするならこれらはお買得だろう。下手したら半値以下で買える。
実際に僕は山下達郎のMelodiesをジャケット不良(帯をシールで貼り付け・ジャケ内にシール有り)を7~800円で買った。たしかにジャケットは汚いが盤質はとても綺麗で音楽を聴く分には何の問題も無い。これをもし両方とも綺麗なものを買おうとすると4000円前後する。(ディスクユニオンのオンラインストア調べ)



逆にインテリア目的で好きなジャケットだけ欲しい場合はジャケット⭕️/盤質❌の物を買うとお買い得になるということだ。
たまに買ってみたらジャケット内にメモが書いてあることがあるのだが、こういうのは微笑ましくてけっこう好きだ。


僕個人で言うと、盤質が優先でジャケットにある多少のキズや汚れは味だと思っているのであまり気にしない。ただジャケットへの落書き、あまりに酷いキズや色褪せは避けるようにしている。
綺麗なものを別々に買ってニコイチにする人もいるらしいが、僕はやらない。
帯・ライナー・付属品の有無
【帯】
帯は日本盤特有のものだ。海外ではObiで人気らしい。なので必然的に洋楽のオリジナル盤で帯有りは存在しないので注意してくれ。
同じものでも帯の有無で1000円ぐらい変わってくることがある。また、同じアルバムでも発売年により帯が異なってくる。「この帯だから高い」など帯にも沼があるが、特に必要ないなら帯無しで十分だ。
僕個人で言うと、同アルバムの帯有り無しで差額が500円ぐらいだったら帯有りを買ってしまう。特に古いレコードの帯には字体など味があるので好きだ。


【ライナー】
ライナーとは一緒に入ってるそのアルバムの説明だったり歌詞カードのことだ。

これを読むと当時の評論家の意見が読めてけっこう面白い。昔の人は音楽を流してライナーを読むのが楽しみだったらしい。
ライナーについても僕は無くても困らないので、特にこだわりはない。あったらラッキー程度。有り無しの価格差はそんなに無いような気がする。
【付属品】
付属品とはレコードにポスターや工作付録があったりする。当然あった方が高くなるが、値段に記載されてないこともあるので「買ったら入ってた」なんてこともある。要るか要らないかはこれも人それぞれで、無くても困らない人は無理に探す必要はない。どちらかと言えばコレクター要素が高い。

レア度
レア度というのは流通数が少ないことだ。例えば、1度発売されたものが回収されたり、50〜60年代のそもそも市場に出回ってる数が少ない。よく値札の備考欄に『希少!』などと書かれている。
今までに上で挙げた価格差はだいたい500〜3000円ぐらいだが、このレア度は万単位で値段が違うことが多々ある。これらを買う人の多くはコレクターなので基本的にはスルーしてもらえればいい。)
①ビートルズ ブッチャーカバー(発売禁止ジャケット)
②ビートルズ リボルバーのUKオリジナル両面マト1(発売してからすぐ回収された。)
③ビートルズ ホワイトアルバムのジャケットに記載されているシリアルナンバーが若い
④新品販売で完全生産限定盤なもの
これらはジャケットや盤質どうこう以前に値段が高い。特に①②③は顕著でコレクター要素が高い。④は今現在新品でレコードを発売してるアーティストに多い。なぜなら一般的にはサブスクやCD販売がメインでレコードはあくまでもマニア向けだからだ。必然的にプレスするのは◯◯万枚と決まってくるので流通が少ない傾向にある。
オリジナル盤も平たく言えばこれらの中に入る。特に50〜60年代のレコードは当時の一般家庭への普及率を考慮すると市場への流通は少ない。一方でレコード全盛期の7〜80年代は一般家庭への普及率が上がったことにより流通数が多い。よってひと口に「オリジナル盤」と言っても、50〜60年代のオリジナル盤と70〜80年代のオリジナル盤では値段に差ができるというわけだ。
もちろん人気アルバムかどうかは関係する。50〜60年代の不人気レコードより70〜80年代の人気レコードの方が需要があるのは言わずもがなだ。その辺は臨機応変に対応してくれ。

番外編 : 赤盤
東芝音楽工業から1970年代前半まで作られていたものだ。正式名称は「エバークリーン・レコード」と言う。帯電防止剤が入っており、静電気を帯びにくく、埃が着きにくいのが売りだったようだ。赤色のレコード盤なので通称: 赤盤と言われている。巷では赤盤は音が良いことで有名だ。これもコレクター要素があるので基本的にはスルーすればいい。



ちなみに我が家のシステムでサージェントペッパーの聴き比べしたが違いはあまり分からなかった。他の赤盤なら変わるのだろうか。
番外編 : シングル盤のセンターホールの有無
通常日本盤やアメリカ盤のシングル盤を買うと大きい穴が空いている。これは元々こういう形になっており、レコードプレイヤーにセットする時はEPアダプターを使う。

ところが、イギリス盤ではLPと同じ大きさの穴が空いており、EPアダプターを使うことなくターンテーブルにセットできる。ここはニッパーで切って切り離せるようになっており、たまにここがくり抜かれたものが売られている。そうなるとオリジナルの形ではないため、欠陥品扱いで破格の値段で売られていることがある。

実際に僕はセンターホールがくり抜かれたビートルズの”She Loves You”のUKオリジナル(MAT 1N/1N, 2PG:5TP, CS付き)を600円ほどで買えた。盤にキズなどは無く、とても綺麗なのにセンターホールがくり抜かれているだけでこの値段だ。(分からない人に簡単に言うと1963年発売当初の貴重なレコードだ)

ちなみにディスクユニオンで通常のセンターホール付きだといくらぐらいするか調べたら、中古在庫が1つあった。プレス時期は僕のものとほとんど同じ(MAT 1N/1N, 2AHR:7MGP, CS付き)で6800円だった。(2026年2月 執筆時)
大きい括りでいうと僕はセンターホールが無いだけで6000円ほど安く買えたことになる。もし音質優先でセンターホールにこだわりが無ければ、僕みたいに掘り出し物をゲットできる可能性がある。
まとめ
ざっと説明をしたが、これを読んで自分が優先したいコンディションのものが把握できたら幸いだ。中古レコードは一期一会で、「次も同じものを見つけれることはない」と考えた方がいい。
自分がどこを優先させるのか。ジャケット優先や盤質優先、もしくはお金に糸目はつけずに最高のコンディションのものを買うのか。人によって思い入れのある所は違うが、そこがレコードの面白い所だ。
参考までに(自慢)僕が持っているレコードで1番高価なのはビートルズのPlease Please Me(UKオリジナル – 3rd Press)だ。
この1枚で4万5000円した。盤質は綺麗、ジャケットは少しボロボロだが、それでもこの値段がする。この辺は先に書いた流通数や人気度が関係してくる。もしジャケットも綺麗なものを買おうとすると、余裕で6万は超えるだろう。


逆に1番安かったのは中古レコード屋で投げ売りされていたベニーグッドマンのLPで1枚80円だ。安すぎたので覚えている。状態にもよるが、聴くだけで言えば投げ売りされているレコードでも十分だったりする。
今回書いたことを踏まえて中古レコード屋に行くと、スムーズに欲しいものを見つけれるはずだ。もし目当てのコンディションで無かった場合は諦めるのか、はたまた妥協して買うのか、自分と相談するのも中古レコードの楽しさなので存分に悩んでほしい。
この記事で少しでもいい買い物の手助けになることを願う。
それではグッドラック。

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