高価な針やオリジナル盤だけが正解なのだろうか。ネットを漁るとそれらに関する記事が多いが、僕は安い針や洋楽の日本盤にも良さがあると思っている。
平たく言うと、高価な針やオリジナル盤で聴くと高音質になる。ワイドレンジでくもりの無い澄んだ音が出てくる。ぼくも経験したことあるが、とても素晴らしい音が出てくる。ただし、個人的な意見を言うとこれらは「音楽鑑賞に没頭する場合に限る」と思う。
どういうことかと言うと、例えば友人を家に招いてレコードをBGMとして使う時だ。音質が良すぎると会話の邪魔になってしまう。その場の主役が会話でなく音楽になってしまうのだ。
正直に言うとうるさい。音量の問題かと思いきや意外とそうでもない。レンジが被っているのだろう。高音質で満足しているのはその機材の所有者だけだ。他の人は気にもしてないし、なんなら迷惑に思っているかもしれない。(会う理由がレコード鑑賞会だとまた話は変わってくるので今回は除く。)
さて、少しレコードとは離れるが、僕の実体験を聞いてもらおう。
僕が働く町工場にはラジオが2つある。ひとつは3000円ぐらいの電池駆動のポータブルラジオ。手のひらサイズでモノラルだ。災害時に使えるような物で、音質の観点で言うとレンジも狭く、音量を上げると多少の歪みもあるので良いとは言えない。
もうひとつはマキタの業務用バッテリー駆動ラジオで防塵・防水だ。値段は4〜5万円ぐらい。マキタとは言え、2wayで音質はバッチリだ。EDM等をかけるとクラブっぽくなるくらいには低音がよく出る。ラジオDJの声もよく通る。
はじめはマキタスピーカーの音質の良さに上機嫌になりながら仕事をしていたが、だんだんと集中を削がれることが増えてきた。他の社員も同じことを思っていたらしく、結局数ヶ月で使わなくなってしまった。そして先のポータブルラジオを再び使うようになった。
安いポータブルラジオはレンジも狭く決して高音質とは言えないが、BGMには最適で耳や場に馴染む。不思議な話で音量を上げても耳障りが悪いなんてることもない。音が主張しないのがいい。あくまでも主役は会話や他のもの。
例えるなら賑わっているファミレスにいる感じだ。あの雑音感と安いラジオの歪み成分が同じなような気がする。僕はテスト勉強は静かな図書館よりうるさいファミレスの方が捗ったタイプなので余計そう思うのかもしれない。
ここでレコードの話に戻ると、安い針は歪み成分がある。しかし、その歪みが良い方向に働き、高音質が仇となることもある、ということを伝えたい。


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